Windows7からWindows10移行・導入時の注意点② ウイルス対策:応用編

更新日 : 2020年08月17日

Windows10へ移行する際の3つの注意点

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前回の【ウィルス対策 ~基礎編~】では、Windows10の魅力と今までのOSと比較して、セキュリティ面がかなり強固なものとなっていることをお伝えしました。 外部からの不正なアクセスを防御する機能は格段にアップしていると言えるOSですが、一旦中に入ってしまったウィルスに関しては、完全には防ぐことができないので、やはりウィルス対策は必要不可欠です。

言うなれば、Windows10は自宅の外壁や防犯機能によりガードを固め、不法侵入者を家の中へ入れないための仕様としてはかなり強固なものとなっていますが、一度中に入ってしまった不審者を捕まえるには警備隊や警察官が必要なわけです。

ウィルスと一口に言っても、その種類は多岐に渡り、攻撃方法も数えきれないほど存在します。今回の応用編では、特に気を付けなければいけない3つのマルウェアと、それらの対策についてお伝えしていきたいと思います。



マルウェア

マルウェアとは、正式名:Malicious Softwareで、略してマルウェアといいます。ウィルス・ワームなどを含む、悪質な攻撃者によるソフトウェアやコードの総称を指しており、不法にコンピューター内に侵入し悪事を働きます。

マルウェアの対策としては、まずは常にソフトウェアに対してセキュリティパッチを適用して最新にしておくことや、身に覚えのないメールや怪しいファイルは 開かない事ですが、感染してしまった場合には、セキュリティソフトを使って駆除することが必要です。 はじめから導入しておくことで、マルウェアと端末の接触を回避し、予防できるセキュリティソフトもあります。

◆マルウェアの感染経路

  • 社内の掲示板やよく閲覧する商品の掲示板、関連する商品リンクなどから
  • 悪意のあるメール、スパムメールなどから

感染というのが一般的な感染経路になります。

症状としては、パソコン画面にあからさまな異変があらわれたり、勝手にメールを大量送信されたりします。現行のマルウェアでは、利用者にわからないように作られているものも多く気づかないうちに感染し、自分が攻撃者になっているケースもあります。

社内のパソコンだと最悪の事態も想定しなければいけないので、顧客情報や、企業機密が漏れないよう、専用のセキュリティ対策を取っておく必要があります。マルウェアは、自分で駆除しなければ改善される事はありませんし、パソコンが使用不可能になったり、犯罪に巻き込まれる事もあるので気を付けましょう。

マルウェアには主なものとして、以下の3つがあります。

◆マルウェアの種類
Malicious.png コンピューターウィルス 宿主のプログラムが必要。そのプログラムが実行された時に自分自身をコピーして増殖します。
warm.png ワーム 宿主は不要。それ自体で繁殖する特徴を持ち、感染媒体はネットワーク・パソコン・USBなどがあります。一度感染すると際限なく増殖する事が可能で、プログラムに寄生する事なく、悪さを働く事ができます。感染速度が速く、IPアドレスを無作為に作り、一致するパソコンを探し、ネットワークを通じて感染することもあります。
toroi.png トロイの木馬 単体で存在し、自己増殖はしません。一見無害なプログラムに偽装しています。トロイの木馬はワームとは違い、自己伝染する事がないので、被害が広がる可能性は低いのですが、メールから広がるウィルスなので、顧客や身内に伝染すれば被害は甚大です。


それぞれの種類により特徴は少しずつ異なりますが、パソコン内に侵入し入手したメールアドレスに、メールを大量送信し、添付ファイルなどにマルウェアを潜ませ感染させたり、 ユーザーが気づかないうちにこっそりPC内に潜入し、パスワードをはじめとした個人情報を盗まれたり、スパムメールを大量に発信したり、インターネットバンキングを経由して 口座にあるお金を盗まれるなど、一度感染すると被害は甚大です。 何よりも怖いのは、知らないうちに自らが犯罪に加担してしまっていることがあるということです。

予防策としては、、、

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ことです。


一度感染してしまった場合の対策としては、ネットワークケーブルを端末から抜く、公衆無線LANやホットスポットから遮断し、周囲のパソコンへの伝染を予防します。次段階としてワームの種類を特定し、専用のセキュリティソフトで駆除することが必要です。

駆除完了後は、再度ウィルスチェックを行い、ウィルスが発見されなければ駆除されていますが、心配な場合には専門のセキュリティベンダーへ相談するのが良いでしょう。



対応策とセキュリティソフトで駆除する

感染経路や、症状からウィルスの名称がわかれば、気づいた段階で、セキュリティソフトを使ってウィルスを駆除します。 ワームのような自己増殖し、拡大するものは、原始的な方法ですが、ケーブルを抜く・無線ネットワークから遮断するという方法で拡大を防ぎます。

ウィルス対策ソフトでは守りきれない場合には、マルウェア対策が必要です。 とは言え、自分自身では判断がつかないこともあると思います。一度、専門のセキュリティベンダーへ、どのような対策が取るのが良いか相談することもお勧めです。


いかがでしたか? 世の中には多数のウィルスが蔓延し、気づかぬうちに犯罪に巻き込まれる可能性もあることがご理解いただけたかと思います。魅力的なOSなだけに移行を考えているけれど、セキュリティ管理を考えると頭を抱えてしまうという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

次回は【ウィルス対策 ~対策編~】をご紹介予定です。ぜひご覧ください。



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