お客様との信頼関係を維持するヘルプデスク アウトソーシングで「コト売り」へのシフト、グローバル展開を加速

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お客様:株式会社サトー 

HP:https://www.sato.co.jp/

事業内容:自動認識ソリューション商品の市場調査、企画・開発、設計、製造、販売、保守および販売促進ソリューションの販売

ご協力:(左から)

グローバル営業本部 ソリューション統括部 
統括部長 植田 良行 氏
技術・運営支援グループ 係長 高橋 幸一 氏

株式会社サトー様は、自動認識ソリューションの世界トップメーカーです。国内外の製造業や小売業、病院、 運輸、配送業などさまざまな業界に対し、バーコードラベルプリンタから、ラベル・タグなどのサプライ製品、ソフトウエア開発、保守サポートまでをトータルで提供していらっしゃいます。

今回取り上げるサービスに関して

------御社の提供するサービスに関してお聞かせください。

ueda_sama1植田氏:創業80周年を迎えた弊社は、自動認識技術を活用したサービスを提供しています。メインとなる製品は、バーコードやQRコードなど、自動認識技術のコードを打ち出すためのプリンタやRFIDのプリンタで、いわゆるタグ・ラベルという形にして物に貼り付けるための媒体を、自社工場で生産しています。
次に、それらを運用していくためのソリューション開発、プリンタの保守サービスを提供しています。いわゆる製造から販売、運用、保守というところで、自動認識技術を軸としたサービスを展開しています。

------サービスを展開するにあたってのチームの役割・ミッションをお聞かせください。

植田氏:現在、弊社は「モノ」を提供するだけでなく、お客様にとって価値のあるサービスを提供する「コト」売にシフトしている段階です。プリンタやタグ・ラベルといった物理的なモノを提供することも、これまでと同様に我々の役割ですが、今はお客様の課題を解決するためのソフトウェアやクラウドサービスなどに非常に注力しています。

私どものソリューション統括部では、サトーが国内外に対して展開していくアプリケーションや、パッケージソフトウェアなどの企画・開発をしています。併せて、それらを浸透させていくための営業支援も行っています。

組織は『営業技術グループ』、『企画推進グループ』、『技術運用グループ』の大きく3つに分かれており、その中で高橋が責任者を務める『技術運用グループ』はモノの開発から保守・運用までを担当するグループになります。

------技術運用グループにおけるゴール・指標はどのようなものでしょうか。

高橋氏:数年前に、これまで目標としていなかった顧客満足度を新たにKPIに含める動きがありました。

現在JBサービスさんに依頼しているようなヘルプデスクサービスは、社内においても、一定のルールに基づいて日々運営しています。目標である顧客満足度を今後どのようにして向上させていくかという部分に関しては、JBサービスさんの豊富な実績や知見をいただきながら弊社でも活かしていきたいと思っています。

課題・背景

------アウトソーシングをするに至ったきっかけをお聞かせください。

高橋氏:我々ソリューション統括部は、日々新しい製品を世の中に生み出しています。その中で当然、保守運用サービスは欠かせません。お客様がいらっしゃる以上、問い合わせ対応は必須です。しかし、社内で対応しているソリューション( 大車輪SaaS など、小売店流通に特化した出荷システム)も400超のユーザー数を抱えており、その中で新しいソリューション製品のサポートにリソースを割くということが難しい状況でした。

日々対応を模索している中で、ふとアウトソーシングはどうだろうかと思い、社内で調整を進めていた矢先、緊急性の高いソリューションが成約したこともあり、JBサービスさんにサポートをお願いしてみようと取り組みが始まりました。

------それまではどのようにして自社内で運用されていたのですか。

高橋氏:基本は自社対応で、部署内だけでなく別支店のヘルプデスクチームにもお願いをしていました。ただ、ソリューション製品やソフトウェアとなると知識や技術の理解が必要になってきます。そのため最終的に我々のチームにエスカレーションしてきてしまうという状況が発生していました。

結局人員を増やさなければ解決しないのか、と上司とも相談している中で、弊社IT部門の運用アウトソースで実績のあったJBサービスさんにお願いしてみようという流れになりました。

植田氏:ヘルプデスクは、問い合わせ数をなるべく減らすというコストダウンと、いかにお客様の満足感を高めるかという2つを両立させることが重要と考えています。しかし問い合わせを減らすということはお客様とのコミュニケーションも限られてくるということになるわけです。その中でも、お客様との良質な関係を維持していくために、問い合わせに対してどれだけ的確に、きちんとお答えできるかが、顧客満足という観点においてすごく大事だと思います。様々なソリューションを生み出していく中で、人を増やせば社内で運用していくことは可能です。ではなぜJBサービスさんにアウトソースしたかというと、お客様の問い合わせデジタルデータで残し今後の展開に活用するという将来像があったからです。

社内のみで運用していると、どうしても対応が優先で、記録をすることを忘れてしまいがちです。そのため問い合わせのデジタル化というのが難しかったのです。また、今後の我々のビジョンとして、現在国内で展開しているソリューションを海外へ展開する計画がありますが、問い合わせのデジタル化を行うことで、我々が次のステップとして海外展開する時にその知見が非常に役に立つと思いました。

------JBサービスを選んだ決め手や検討時に重視したポイントは何でしょうか。

高橋氏:他と決定的に違ったのは、すでに弊社でJBサービスさんの実績があったというのが一番安心できる点でした。私もJBサービスさんにパソコンの問い合わせなどをしたことがあり、実際にJBサービスさんのヘルプデスクサービスがどんなものなのかを体感しているという部分が大きかったと思います。

また、JBサービスさんのヘルプデスクサービスの取り組みの中に物流業界などがあったという点もポイントでした。ある程度業界用語を分かっていると、共通用語として「御社だったらこんな感じですよね」という理解の部分でスムーズに対応していただけると思いました。

実際に2か月前にお願いした2つ目のソリューション(値札やラベルの発行サービスである LABEL-IDENTITY )の導入も、一カ月もかからずに対応できている状態でした。加えて、どのようなお客様との会話においても、長けている部分があることも非常に助かっています。教育をしていた時にJBサービスさんの現場の方が「何でも言ってください、きちんとヒアリングもやります」と言ってくださったときは、心強いなと感じたのと同時に非常に信頼を置けました。

導入に関して

------アウトソーシングをするに際してどのようなことに苦労されましたか。

高橋氏:教育については、JBサービスさんの担当の方が最初のソリューションの時も、次のソリューションの時にも来てくださいました。その方が覚えたことを持ち帰り、JBサービスさんの社内に落とし込む必要があるのですが、一度に1人でそんなに覚えられるのか、という不安は正直ありました。やはり様々なソリューションがあるので、一度の教育じゃ伝わりきらず、再度質問を受けたこともあります。また、実際に問い合わせ対応をしていただいている中で、例えば同じものを指しているが、お客様側の言い方が異なることなど*で正しい答えに行き着かないこともありました。

稀な問い合わせがあったりすることもあるので、そういった時になるべく空気感が伝わるようにしていました。

*シールやステッカー、ラベルなど

------安定した運用になるまでの期間はどのぐらいだったでしょうか。

高橋氏:ヘルプデスクは電話越しですので、耳から様々な情報や声を聞き取る必要があります。立ち上げ当初はまだ耳が慣れていなかったと思いますが、実際に安定した運用になるまでは、一カ月弱ほどだったかと思います。

導入効果

------アウトソーシングをしたことでどのぐらいリソースが削減されましたか。

高橋氏:社内でヘルプデスクをやろうとした場合、人員増や作業工数が必要になると考えると、かなりのリソース削減ができたのではないかと思います。

普通に考えても人員が2~3人は必要です。例えばHACCP*クラウドの温度管理など全国的にすごい数を受けるとなると、人員増と指導時間の確保も必要になります。当然他の仕事もしながら行わなければならないので、覚えるまでに時間がかかります。

*HACCPとは...食品衛生管理法の手法を指すもの。危害(Hazard)、分析(Analysis)、重要な(Critical)、管理(Control)、点(Point)それぞれの頭文字を合わせたもの。

今後の展望に関して

------今後の取り組みや展望についてお聞かせください。

高橋氏:ヘルプデスクの観点ではマンネリ化を防ぎたいと考えています。同じ製品を担当し続けていると、その製品のプロフェッショナルになっていきます。一方で、属人化してしまうこともあるのではないかと思うので、そこを解消していきたいと考えています。今のソリューションはもう成熟したものなので、JBサービスさんに新たなものを吸収してもらい、社内の人の成長のための新しいチャレンジをしていきたいです。

我々の強みは「サトーファン」がいらっしゃるということだと思います。それは今まで一生懸命取り組んできた成果です。それをさらに新しい製品に対して「サトーファン」になっていただいて、「ありがとう」の数をどんどん増やしていきたいと思っています。それは結果的にサトーの売り上げや利益にも貢献することに繋がると思います。

植田氏:お客様の製品における使い心地などをヒアリングするのも、ヘルプデスクの役割だと思います。

いただいた意見から弊社製品のフィードバックやサービスの改善点を吸い出していき、我々の製品の質や機能向上に向けてうまく循環させることで、更に価値が生まれるのではないかと考えております。

先程お話しした通り、JBサービスさんにアウトソーシングしたことで、お客様の声がデジタルデータとして蓄積されてきていますので、さらにこれを多言語対応のAIチャットボットに取り込んで、今後のグローバル展開にも活用していく予定です。

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