
「万が一、自社でセキュリティ事故が起きたらどうすべきか」「夜間や休日に発生した場合、情シスだけで対応できるか」といった不安を抱える担当者は少なくありません。
セキュリティインシデントの被害を最小限に抑えるためには、発生直後の初動対応が重要となります。
本記事では、セキュリティインシデントにおける初動対応の重要性から手順、自社対応の限界を解決する方法について解説します。
- 【この記事で分かること】
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- インシデントレスポンスは「初動対応」が最重要な理由
- インシデント初動対応の5ステップ
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- インシデント初動対応の自社対応の限界
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- インシデントの初動対応をアウトソーシングするメリットと方法
なぜセキュリティインシデントは「初動対応」が最重要なのか?
セキュリティインシデントへの対応において初動が最重要とされる理由は、被害拡大の防止、法的責任の回避、そして原因究明に必要な証拠の保全という3点に集約されます。
被害の拡大(二次被害)を食い止めるため
インシデント発生直後の対応の遅れやミスは、単一端末の被害にとどまらず、社内ネットワーク全体への感染拡大や、取引先を巻き込んだサプライチェーンへの影響につながるおそれがあります。特にマルウェアに感染した端末を放置すると、短時間で被害範囲が拡大するケースも少なくありません。
そのため、早期にネットワークから切り離すなど、被害を最小限に抑えるための初動対応が求められます。
社会的信用の失墜や法的ペナルティを回避するため
個人情報保護法をはじめとする各種法令では、一定の要件に該当する場合(要配慮個人情報や1,000人超の漏えい等)、個人情報保護委員会への報告が義務付けられています。報告が遅れれば、行政からの指導や罰則の対象となるだけでなく、取引先や顧客からの信頼低下にもつながるおそれがあります。インシデント発生直後に正確な状況把握と適切な判断を行うことで、迅速な報告・対応につなげることが可能です。
適切な「インシデントレスポンス」の成否を左右するため
慌てて端末を再起動したり、ウイルス対策ソフトでスキャンを実行したりすると、その後の原因究明に必要なログやメモリ上の情報が失われるおそれがあります。証拠となるデータが消失すると、攻撃の全容把握や原因の特定、再発防止策の立案が難しくなり、インシデントレスポンスの精度や対応速度が低下します。
初動での誤った対応は、その後の調査や復旧を困難にする可能性があるため、適切な手順で対応することが重要です。
情シスが必ず押さえるべきインシデント初動対応の5ステップ
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インシデント発生時に情シスが実施すべき初動対応は、以下の5ステップに整理できます。 |
- 事象の検知と「何が起きているか」の事実確認
- 被害拡大を防ぐ初動の隔離措置
- 関係各所への速やかな報告・連絡
- 証拠保全(ログやメモリの確保)
- 専門業者への相談と本格的なインシデントレスポンスへの移行
ステップ1:事象の検知と「何が起きているか」の事実確認
セキュリティ監視システムのアラートや従業員からの報告をもとに、単なるシステム不具合なのか、セキュリティインシデントなのかを切り分けます。あわせて、発生日時や対象端末、確認された症状などを記録し、その後の対応の判断材料とします。
ステップ2:被害拡大を防ぐ「初動の隔離措置」
感染が疑われる端末は、速やかにネットワークから切り離します。有線接続の場合はLANケーブルを抜き、無線接続の場合はWi-Fi機能をオフにして外部との通信を遮断します。
この際、原因調査や復旧作業に必要な情報を保全するために電源は切らず、通信のみを遮断することが重要です。
ステップ3:関係各所への速やかな報告・連絡
経営層やセキュリティ責任者へ状況を報告し、社内の対応体制を速やかに立ち上げます。
個人情報の漏洩が疑われる場合は、社内ガイドラインや法令に基づき、監督機関への報告義務の有無を確認します。あらかじめ報告先や報告手順を明確にしておくことで、有事の際の混乱を防ぎ、迅速な対応につなげることができます。
ステップ4:証拠保全(ログやメモリの確保)
証拠保全は、その後の原因究明や再発防止策に大きく影響します。
そのため、端末の不用意なシャットダウンやウイルススキャンなど、状態を変化させる操作は行わないようにしましょう。通信ログやメモリ上の情報などを専門家が調査できるよう、そのままの状態で引き渡しの準備を進めます。
ステップ5:専門業者への相談と本格的なインシデントレスポンスへの移行
初動対応が完了したら、社内のみで抱え込むのではなく、外部のセキュリティベンダーへ相談します。専門的な知見を持つ第三者と連携することで、詳細な調査や原因の特定、システムの復旧までを、より迅速かつ確実に進めることができます。
自社対応の限界とリスク
自社の情シス部門だけでインシデント対応を完結させようとすると、以下のようなリスクが生じます。
- 夜間・休日など「24時間365日」の受け入れ体制がない
- 有事のパニックによる「報告の遅れ」や初動ミスが発生する可能性がある
- 高度化するサイバー攻撃に対する専門知識が不足している
限られた人員で24時間体制を組むことは現実的に難しく、担当者が不在の時間帯にインシデントが発生すれば、対応開始までに時間を要してしまいます。また、実際の事故対応に不慣れな担当者が有事に直面すると、冷静な判断が難しくなり、結果的に被害拡大や復旧の遅れを招くおそれもあります。
インシデントの初動対応をアウトソーシング(外注)するメリット
インシデントの初動対応を外部サービスへアウトソーシングする最大のメリットは、「即時対応の実現」と「情シス部門の負担軽減」です。
24時間体制で即時対応ができる
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外部の受付代行サービスを活用することで、夜間や休日を含めた常時対応可能な体制を構築できます。24時間体制の受付窓口を設けることで、インシデントの受付や初動対応を迅速に行うことができ、対応の遅れによる被害拡大や報告遅延のリスク低減にもつながります。 |
情シス部門の心理的・物理的負担を大幅に軽減できる
インシデントはいつ発生するか分からないため、発生時に迅速な状況把握と対応ができる体制づくりが重要です。
受付から初動対応までを外部へ委託することで、夜間・休日の呼び出し対応や緊急対応による担当者の負担を軽減できます。また、深夜対応に伴う人件費の増加も抑えられ、情シス部門は本来注力すべき業務へリソースを割きやすくなります。
24時間365日の安心につながるJBサービスのセキュリティ事故受付代行サービス
JBサービスでは、24時間365日体制の運用センターが対応する「セキュリティ事故受付代行サービス」を提供しています。デバイスの紛失・盗難、マルウェア感染、メール誤送信などのセキュリティ事故が発生した際、従業員は専用窓口へ連絡するだけで、受付から関係先へのエスカレーション、必要に応じたデバイスの遠隔ロック・ワイプまでJBサービスが一括して対応します。
対応状況は月次レポートで報告されるため、情シス部門は継続的に状況を把握でき、運用改善にも役立てられます。夜間や休日の迅速な初動対応に課題を感じている企業様にとって、安心してご利用いただけるサービスです。
インシデントレスポンスの体制強化をご検討中のお客様は、JBサービスへお気軽にご相談ください。
まとめ
セキュリティインシデントの被害を最小限に抑えるには、発生直後の初動対応が非常に重要です。
事実確認から隔離措置、報告、証拠保全、専門業者への相談までの5ステップを押さえておくことで、被害拡大や法的リスクを防ぐことができます。24時間体制の維持が難しい場合は、初動対応をアウトソーシングする方法も選択肢に含め、いつ発生するか分からないインシデントに備えた対応体制を整えましょう。

