AIカメラとは?無人店舗を安全に管理できるAIカメラの活用事例

更新日 : 2024年10月01日

AIカメラ

AIカメラとは、AI(人工知能)を搭載したカメラのことをいいます。近年、人手不足解消や混雑緩和を目的とした無人店舗を目にする機会が増えてきました。無人店舗はその名の通り、従業員が常駐していないことでセキュリティ面が不安視されていましたが、AIカメラの活用によって安全に管理できるという期待が高まっています。

今回は、AIカメラとネットワークカメラの違いや、無人店舗におけるAIカメラの活用事例についてご紹介します。

AIカメラとは?

ドーム型AIカメラ

AIカメラとは、AI(人工知能)による映像・画像解析機能を搭載したカメラのことです。撮影されたデータから対象物を認識したりパターンを検出したりと、情報を分析することが可能です。

顧客分析や異常検知にAIカメラを活用することで業務効率化や高度な防犯対策が可能となるため、近年さまざまな業界でAIカメラが導入されています。

AIカメラとネットワークカメラの違い

従来のネットワークカメラは、映像や画像を記録することのみを目的として使用されています。そのため、データを分析する際は、時間をかけて目視による確認・分析作業をする必要がありました。一方でAIカメラには映像・画像解析機能が備わっているため、記録したデータを自動的に分析することが可能です。ネットワークカメラと比較すると、業務負担をかけず、効率的に記録したデータを認識・分析することができます。

AIカメラを活用することで、防犯性が高く効率的な無人店舗の実現が可能です。無人店舗の仕組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。

AIカメラの種類

AIカメラは、「エッジAIカメラ」と「クラウドAIカメラ」の2種類があります。それぞれの異なる仕組みや特徴を見ていきましょう。

エッジAIカメラ

エッジAIカメラとは、カメラの端末にAI処理機能が搭載されているカメラのことです。端末自体がAIによる情報処理を行うという点が特徴で、ネットワークやクラウドを介さずにその場ですぐに映像を確認して解析できます。通信コストが抑えられるだけでなく、ネット環境によってタイムラグや映像の乱れが発生する心配もありません。

リアルタイムで映像の情報処理を行いたい場合や、クラウド上に映像を保存することに不安を感じている場合は、エッジAIカメラを検討すると良いでしょう。

クラウドAIカメラ

クラウドAIカメラとは、カメラで撮影したデータをクラウド上にアップロードし、クラウド上でAIによる情報処理を行うカメラのことです。インターネット環境であればどこでも設置・閲覧ができるため、複数台の映像を集約して管理・解析が可能となります。ただし、クラウド上に移して情報処理を行うため、安定したネットワーク環境やセキュリティシステムの強化が必要です。定期的なメンテナンスやランニングコストがかかることも考慮しておきましょう。複数拠点の映像を一括管理したい場合や、クラウド上でデータを管理・解析したい場合は、クラウドAIカメラを活用すると良いでしょう。

AIカメラの活用事例

近年、AI技術を用いたコンビニやスーパーなどの無人店舗化が進んでいます。AIカメラを導入することでさまざまな場面で活用することができ、業務効率や防犯対策といったメリットが得られます。

商品の自動決済

店舗にAIカメラを導入することで、商品の自動決済を実現することが可能です。事前に顧客の顔情報を登録しておくと、店内に設置されたAIカメラの解析技術によって、入店時に顧客の顔が認識されます。顧客が商品棚から商品を手に取って買い物かごに入れていくと、AIカメラが商品情報を特定します。退店時、買い物かごに入っている商品をすべて特定したうえで、事前に登録した決済情報から自動決済することが可能です。

レジに並ぶ必要がないため、顧客の負担削減やレジでの打ち間違い防止にも有効です。

セルフレジ

セルフレジ 最近ではAIカメラを活用してセルフレジを導入している店舗が非常に増えています。セルフレジは、顧客が自分で商品をスキャンし決済を行う方法です。AIの解析技術によってレジでの打ち間違いや不正操作を防止し、商品を正確に特定できます。AIを活用したセルフレジを導入することで、人手不足解消や人件費削減、さらに店舗の無人化による営業時間拡大にも繋がるでしょう。

防犯対策

無人店舗では、万引きや現金の盗難といった被害に遭うリスクが高いです。そのため、防犯対策として人物の顔を認識できるAIカメラを導入するケースが増えています。AIカメラは不審な動きをする顧客や滞在時間が長い顧客の検知、立ち入り禁止エリアへの侵入者の検知、アラート通知などが可能で、不審者の侵入・盗難の抑止効果が期待できます。また、転倒や顧客同士の接触なども検知することができ、店舗内での急病人・事故発生などのトラブルにも対応できます。

AIカメラを設置することで、無人の間も顧客や店舗の安全性を高めることが可能です。

顧客行動のデータ収集

AIカメラを設置することで、顧客の属性や人数、購入商品の傾向、時間別の混雑状況など顧客行動のデータを収集することが可能です。顧客データからは、顧客のニーズや嗜好を読み取ることができます。収集したデータを効果的にマーケティング施策に活用することで、店舗の課題を視える化し、在庫や仕入れの調整、陳列方法、接客サービスなどを見直すのに役立ちます。

AIカメラ導入時の注意点

AIカメラを効果的に活用するためには、以下の点に注意して導入する必要があります。

データ分析への知見

AIカメラを導入し、収集したデータを店舗経営に活かすには、データ分析への知見があることが重要です。データを集めても十分な知識がなければ、どのように分析すればいいか分からず、目的に合わせてデータを活用することができません。データ分析や活用方法、マーケティングに関する知見を持った人材がいる、もしくはAIカメラの導入時に分析までサポートしてくれる業者かどうかを確認しておくと良いでしょう。

プライバシーへの配慮

AIカメラは、映像に映った人物の顔を認識できるほどの解析機能が搭載されており、映像から従業員や顧客を特定することが可能です。使い方によってはプライバシー侵害にあたるため、データの取り扱いには十分注意が必要となります。

特にクラウド上にデータを保存するクラウドAIの場合、情報漏洩や不正利用のリスクがゼロではありません。映像が外部へ流出してしまわないよう、セキュリティ面を強化して適切に管理しなければなりません。

不具合や故障に対応できる体制構築

いざというときに、不具合や故障などで映像が記録されていないと意味がありません。万が一AIカメラの導入後に不具合や故障が発生した場合に備えて、迅速に対応できる体制作りが重要となります。

定期点検や保守

AIカメラは、映像品質やカメラの性能を保つためにも定期点検や保守が必要不可欠です。いざというときに鮮明な映像を撮影できるよう定期的にソフトウェアのアップデートや更新を行い、常に最適な状態を保ちながら運用しましょう。

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近年、AI技術の進化により無人店舗やセルフレジを導入する店舗が増加しており、今後もますます普及していくことが予想されます。無人店舗での運用を安全に、効果的に進めていくためには、防犯対策の強化や各種機器の定期点検も検討しなければなりません。

JBサービスでは、AIカメラを含めた無人店舗のあらゆる機器の保守・点検サービスをご提供しています。商品提供後の定期点検やテクニカルサポート、アフターサービス代行のほか、24時間365体制のコールセンター受付代行サービスを行っており、業務効率化やノウハウ不足解消を実現することが可能です。AIカメラを活用して無人店舗を安全に管理していきたいとお考えのお客様は、JBサービスまでお気軽にご相談ください。

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