受け身のアフターサポートから脱却し、トラブル発生率が大幅に減少!

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お客様:名南歯科貿易株式会社
事業内容:歯科医療器材を歯科医院や歯科技工所に対して販売
HP:http://www.meinandental.com

ご協力:代表取締役社長 新美洋平 氏

名南歯科貿易株式会社様は、デンタルラボ及びデンタルオフィスで使用する最新の歯科器材をドイツ・アメリカを中心に、ヨーロッパ・中国・東南アジアの各国から輸入し、国内で販売している輸入商社です。機器の保守サービスをアウトソーシングすることにより、業務効率化やクライアント様の満足度向上を図りながら事業拡大を実現されています。

課題・背景:事業拡大に伴う全国展開でタイムリーなサポートが困難に

―――サービス導入の背景を教えて下さい。

新美氏:当社でデジタル機器やCADCAM、3Dプリンターを手掛け始めたのが約6年前です。当初は始めたばかりということもあったので、自分たちで販売からアフターサポート・修理・保守点検まで全て行っていました。最初の頃は、機械にどんな故障が起こるのか、どんなトラブルが起こるのかというノウハウを蓄積するという意味でも、私を含む少数チームで全て対応していました。機械トラブルが起きたときは、ユーザー様の「すぐ来てほしい」「直してほしい」というご要望に、土日関わらず自分たちでサポートをしていました。ただ、そこに定期的なメンテナンスも入ってくると、全員がほぼ1日出ずっぱりという状況もあり、おかげさまでユーザー様が日本全国に増えていく中で、既存の人員体制でタイムリーなアフターサポートや迅速な訪問・保守点検等を柔軟に対応することがだんだん難しくなってきたのです。

―――見えてきた課題について教えて下さい。

新美氏:最優先課題はお客様に対してタイムリーなサポートを提供するということでした。遠隔地になると、どうしても飛行機など交通機関の手配などで対応が遅れ、お客様に迷惑がかかってしまいます。そして、特定のメンバーに負担が集中してしまったという課題もありました。

  • 第一優先は、お客様へのアフターサポートを迅速に行っていくこと。
  • 第二に交通費などのコスト削減。
  • 第三にスタッフの負担軽減

の3つの課題解決が必要でした。

課題解決の方法:アウトソーシングを導入することで業務課題の解決を図る

―――課題解決のために、社内ではどのような動きがありましたか?

新美氏:課題解決の方法として、一度は自分たちだけでやろうと決断したこともあります。故障の対応の種類が多岐にわたるというところや、海外メーカーとやりとりをしながら修理をしていく上でのコミュニケーションなどを考えると、アウトソーシングで本当にいいのかという心配があったためです。自分たちでサービスメンバーを雇う、自社内でスタッフの数を補充するという対応です。しかし、タイムリーなサポートをと考えたときに、自社内を変えたとしても根本的な解決にはならないということに気づきました。交通機関の手配など、少数の拠点からの移動では結局時間がかかってしまうためです。そのため全国に事業所があるところと協業していくことが必要だと思い、何社か検討しようという声が社内から上がりました。

―――アウトソーシングの導入について、検討時に特に重視した部分を教えて下さい。

新美氏:まず1つはコストでした。我々も修理代やメンテナンス保守の費用をお客様からいただくので、コスト増が大きな負担になってはいけないという点です。そして医療機器を扱える事業所の数も重視しました。いかに全国に拠点があっても、医療機器を扱えなければ意味がないからです。そして3つ目はコミュニケーションです。最初から壁があったり、ルールがきっちり決められていて自由度がなかったりすると、多少やりにくいだろうなというのがありました。ここの温度差がとても重要です。

―――いくつか検討した中で、JBサービスを選定した理由は何でしょうか。

新美氏:JBサービスが1番コミュニケーションを取りやすいというところです。また、全国に支店があるということ。お客様からのメンテナンスの費用、ここでみられるコストパフォーマンスというところも加味しました。実際に本社に訪問させていただいて、コールセンターや人員スタッフ、体制もしっかりしているなという部分も見させていただきました。そして皆さんのプレゼンからもすごく熱意を感じましたので、そこも最終的に決めた理由です。

導入効果:円滑なコミュニケーションで受け身のサポートから脱却し、故障トラブルの発生率が4割減少

―――サービス導入時の社内の反応はどうでしたか?

新美氏:最初は、自分たちがやってきたというメンバーの自負もあったと思います。機械を今まで触っていない人に教えるというところで、「本当に任せて大丈夫だろうか」という不安の声もありました。しかしメンバーの負担が集中しており、アウトソーシングしていくことは喫緊の課題だったので、大きな反対意見はありませんでした。

もちろん不安が完全に0になることはありません。機械は今までなかったような故障も当然起こりうるからです。そこでコミュニケーションが活きてきます。予期せぬトラブルの発生時に「できません」と言わず、どうにかしようという柔軟な姿勢を見せていただいているので、すごく感謝をしています。アウトソーシングとは協力です。不安は正直なくならないと思っていますが、そこを越えられるのは本当にコミュニケーションだけなのです。

JBサービスとは信頼関係を少しずつ積み上げてきたという感じがあります。最初の半年は我々もお願いしきれていないところもたくさんありました。お願いする前に自分たちで動いてしまい、あまり活かしきれてないなという時期も正直ありました。それがだんだん、体制が整っていくのにつれて1つ1つ壁を越えてきました。今は信頼関係が非常に深まっていると思います。

―――導入後の変化について教えて下さい。

新美氏:以前は、故障やトラブルが起こってから対応するというような受け身のアフターサポートでした。しかしJBサービス社と協業し、「ここ壊れやすいです」「ここ摩耗が激しいのであらかじめ変えておくとトラブルが減りますよ」といった助言により、今までになかった観点で保守点検ができるようになりました。毎回定期的に変えるパーツも増え、これによって故障トラブルの発生率を大幅に下げることができたことが大きいです。

またスタッフが直接行っていた際の交通費が大幅に削減できましたし、修理に100%関わらないといけなかったメンバーが、営業や製品の検証などに時間を割けられるようになりました。製品の検証やデモ、納品など、本来営業活動でやるべき内容ができるようになったので全体の生産性は上がったと思います。今までは営業兼サポーターという役割でしたが、現在は技術の人が行くという形になりましたので、役割を明確に分けることができたという点は大きかったです。トラブルの発生率は4割程減らすことができています。発生後のサポートも徐々に減り、より未然に対応できています。

―――対応する時間に変化はありましたか?

新美氏:以前はお客様に1~2週間待っていただくこともあったのですが、今ではそれが3~4日で行けるようになりました。ご訪問できるリードタイムが半分ほどになったので、大きな変化です。そして、以前はイレギュラーに備えて社内でスタンバイするという時間がありましたが、その時間がなくなったことで営業メンバーが予定を組めるようになったのも大きいです。

―――クライアント様の反応に変化はありましたか?

新美氏:クライアント様からの声としては、以前より対応が早くなったという点があると思います。そして機械を知っているスタッフが行くので、やはり安心感は得ていただいていると思います。クレームという形では出ていないので、みなさんにご満足いただいていると思います。

―――本プロジェクトでの今後のビジョンについて教えて下さい。

まず1つは、アウトソーシングする製品を増やしていくことを考えています。実際に我々が使うものは医療機器、特に機械がほとんどなので、どうしても修理をお願いする場合は医療機器の免許を持っている所となってきます。その中でJBサービス社は元々3Dプリンターが強いというのはあるのですが、他の機械も対応していただける対応力、守備範囲の広さがあります。現在、溶接機やファーネス等の対応もしていただくように話を進めていますので、アウトソーシングさせていただく製品を広げていくというのがビジョンとしてあります。

また機械に関する電話対応をしていただいているので、コールセンターサービスの範囲を広げるという点も検討中です。機械の障害だけではなく、一般的な問い合わせを対応していただくことも検討したいです。

アウトソーシングはメーカーである立場の我々と、アウトソーシング先の方との連携というのが本当にキーになってきます。そのために今後、ますます信頼関係を構築して必要があると考えています。

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歯科用3Dプリンター 「アシガMAX」

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JBサービス技術員のコメント

は医療機器の保守サービスを担当して10年以上になります。日々の業務の中で身に付けた医療機器に関する知識やメンテナンス技術、法律知識などを活かしながら、お客様によりよいサービスがご提供できるように常に心掛けています。今回はじめて取り扱いを開始した機器についても、作業手順の見直しや、定期点検時に交換した方がよい消耗部品など、作業中の気づきを定例ミーティングの際にご報告し、お客様と協力しながら作業効率化や障害発生率低減などに努めています。今後もお客様とのコミュニケーションを大事にしながら、技術力とお客様満足度の更なる向上をめざしていきたいと思います。

3Dカスタマーサービス部 田中 弘一

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