AIの活用事例~AIチャットボットサービス

更新日 : 2020年07月23日

9262-00036-1.jpg

AIチャットボットは、Webサイトに設置して自動的に問い合わせ対応するサービスだけでなく、ヘルプデスクのオペレーターを支援する用途にも利用することができます。今回は、AIチャットボットによるヘルプデスク支援とはどのようなものなのか、活用事例も合わせてご紹介します。

ヘルプデスクとは

9262-00036-2.jpg「ヘルプデスク」とは、お客様あるいは社内や関連企業から寄せられる、製品・サービスなどの技術的な問い合わせに対応する仕事です。

お客様からの問い合わせ対応をする部署なら「ユーザーサポート」や「コールセンター」とも呼ばれます。また、社内や関連企業からの問い合わせ対応をする部署の場合は「社内ヘルプデスク」「テクニカルサポート」などとも呼ばれます。

この記事では社内ヘルプデスクではなく、お客様からの問い合わせに対応するヘルプデスクについてご説明します。

ヘルプデスクの主な業務は、電話やメール、Webサイトからの問い合わせに対して回答を行うことです。また、利用者自身の操作かオペレーターの遠隔操作により製品・サービスの動作を確認し、問題解決を図る機会もあります。

ヘルプデスクは、問い合わせ対応を通して製品・サービスの利用者の満足度を向上させるとともに、利用者からの改善要望を吸い上げ関係部門へつなぐ役割も担っています。

ヘルプデスク業務の現状と課題

ヘルプデスクは企業とお客様の間に立つ業務である一方、このような課題もはらんでいます。

オペレーターの対応品質にばらつきが起こる

ヘルプデスクのオペレーターはコミュニケーション能力とともに、問い合わせ対象の製品・サービスに関しての知識も必要な職種です。このため、新人とベテランのオペレーターを比較すると、経験の差から回答内容や対応時間の長さにばらつきが起こり得ます。

オペレーター間で共有されず、ベテランしか知らない情報などがあると、「特定の人しか回答できない問い合わせのパターン」も発生するでしょう。属人的な業務に頼りすぎると、オペレーター全体の対応品質向上を妨げる可能性もあるといえます。

問い合わせが増加すると生産性が低下する

製品の発売直後や使用頻度の高い季節など、繁忙期には問い合わせ件数も増加します。もしオペレーターが問い合わせに対応しきれなければ、利用者からのクレームも想定されるでしょう。

クレーム対応が続けば、オペレーター自身の労働意欲が低下する可能性もあります。またオペレーターの経験年数に関わらず、既存とは異なるケースの問い合わせがあれば回答に時間が掛かり、生産性の低下を招くこともあります。

オペレーターを増加させると人件費・教育費も増大する

問い合わせ件数が増えると、受け付け自体ができなくなることもあり得ます。オペレーターを増員することが対応策のひとつですが、オペレーターの採用に伴って人件費や教育費などのコストが掛かります。

新人への教育期間が必要

新人オペレーターが1人で問題なく業務遂行できるようになるには、相応の教育期間を見積もっておく必要があります。問題の解消には、一定の時間が掛かるかもしれません。

解決手段としてのAIチャットボット

これらの課題に対する解決手段のひとつが、「AIチャットボットによるヘルプデスク運用支援サービス」です。

この場合のAIチャットボットは、問い合わせが入力されると、AIが自然言語処理により内容を認識し、チャットボットが回答を表示するという仕組みです。AIチャットボットを導入することで、以下のような結果が期待できます。

正答率の上昇および回答の平準化

AIチャットボットに蓄積されたQAデータ(QAリスト)を用いて回答することになるため、過去に同様の回答があれば同じ回答を返せます。またオペレーターの経験に関わらず、同じ回答を伝えることも可能です。これにより正答率の上昇が見込めます。

回答時間が短縮される

AIチャットボット導入により、回答時間の短縮を図れます。あるAIチャットボットの例では、対応時間が70%短縮された例もあります。回答時間が短縮されると、これまで受け付けができなかった問い合わせを受けることができ、機会の損失を減らすことが可能です。

AI活用成功のポイント

AIチャットボットは、単にサービスを導入するだけでは有効に活用することはできません。導入成功のためには、入念な準備と、運用しながらの改善が大きなポイントとなります。

目的の明確化、対応範囲の決定

まずは導入検討段階で、AIチャットボット導入における目的を明確化する必要があります。目標は例えば「対応時間を短くする」「オペレーターの負担を減らす」「コスト削減」といったことです。実際の業務に照らし合わせてどの範囲をAIで対応するのかを決め、導入の効果を見定めるために計測するKPI(重要業績評価指標)を定めます。

AI育成

AIは、運用を行う前にQAデータを登録して学習させることが必要です。過去の問い合わせと回答を精査しAIに学習させることで、AIは答えられる範囲を広げていきます。誤ったデータを入れるとAIが誤った回答をする可能性があるため、QAデータの精査・分析には情報システム担当者だけでなく、現場のオペレーターたちの協力も欠かせません。

PDCAサイクルを機能させる

運用前の検証として、AIチャットボットを限られた範囲で実践し、効果を見定めます。効果が出なければAIのQAデータを改善し、効果が見られれば徐々に活用範囲を広げていくことになります。

運用開始後もAIチャットボットの正答率や利用状況をモニタリングし、AIの学習へフィードバック、新たな課題を見つけていく......というようなPDCAサイクルを機能させることがAIチャットボットの運用には必要です。

AIチャットボットの導入事例

ここでは、 弊社においてお客様向けのヘルプデスクにおける「オペレーター支援」を目的にAIチャットボットを導入した事例をご紹介します。

AIチャットボット導入の背景

JBサービスの運用センターSMAC内のお客様向けヘルプデスクではオペレーターのスキルにばらつきがあり、人によって問い合わせへの回答の時間に顕著な経験差が出ていました。また「この問い合わせにはこの人しか対応できない」など、対応品質が"人"に依存するケースもあることが課題とされていました。

これに対し、オペレーターを増員して解決を図っていましたが、想定のスキルを持つ人材の採用が容易ではないという課題を抱えていました。採用後も教育期間が半年ほど掛かり、コストも掛かるという状況でした。

導入後、数値面での変化

AIチャットボット導入後、KPIのひとつである"正答率"は、登録済みの情報に限ると導入初期の47%→2カ月半後に95.5%まで上昇、実務に用いられるレベルへ達しました。平均対応時間は、導入前には1件あたり5分→2カ月後には1件あたり2分となり、6割を改善できた計算になります。

オペレーターの変化

問い合わせへの平均対応時間が減ったことで問い合わせ件数が増加しましたが、オペレーターの人数を増やすことなく対応可能となりました。またオペレーター1人あたりの対応範囲を小さくできたため、オペレーター本人の心理的負荷の軽減も図れました。

教育期間の短縮

それまでオペレーターが覚えなければいけなかったことをAIに記憶させたことで、オペレーターへの教育の範囲が狭まり、教育期間の短縮に加えて教育費の削減も実現しています。

導入事例については、下記の記事で詳しくご紹介しております。

ai_casestudy.png.jpg

まとめ

今回は、AIチャットボット導入のポイントと、業務改善に至った導入事例をご紹介しました。

AIチャットボットは導入して終わりではなく、運用で得たログを活用しながら改善を続けていくものです。

AIチャットボットを有効活用すれば貴重な人材をより注力したい業務にあてられるなど、適材適所の人員配置も可能になるでしょう。

AIチャットボットを選定する際にはサービスそのものの性能のみならず、サービスを展開する企業の運用サポート体制も含めて包括的な検討をすることが重要です。

AIチャットボットについてのお問い合わせ

JBサービスでは、AI認定技術者がこれまでに培った豊富なヘルプデスクの運用経験や社内やお客様に導入したAIチャットボットの知見を総合して、お客様のAIヘルプデスク構築を成功に導きます。また運用負荷の高い維持・メンテナンス作業を代行するとともに、分析結果から問合せ精度向上のための助言・サポート・課題解決の提案を行います。

AIを活用した業務の効率化をお考えのお客様は、JBサービスにお気軽にご相談ください。

関連サービス
AIチャットボットサービス

AIチャットボットサービス

JBサービスでは、AI認定技術者がこれまでに培った豊富なヘルプデスクの運用経験や社内やお客様に導入したAIチャットボットの知見を総合して、お客様のAIヘルプデスク構築を成功に導きます。また運用負荷の高い維持・メンテナンス作業を代行するとともに、分析結果から問合せ精度向上のための助言・サポート・課題解決の提案を行います。JBサービス(JBS)は企業の情報セキュリティ対策・ITシステム運用をご提供いたします

詳しく »