ITアウトソーシングのメリットとデメリットとは?情シスのアウトソーシングについて

更新日 : 2021年08月20日

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IT関連の業務を外部委託することは、現実的ではないと考えている方も多いかもしれません。

しかし最近では、増加するIT関連業務を回しきれなくなっている企業もあるでしょう。「もしこの仕事の一部を第三者に一任できれば、業務負担が低減できるのに」と考えている情報システム担当者の方もいらっしゃることと思います。

今回は、「ITアウトソーシング」についてご紹介します。IT系の業務を外部に一任することに不安をお感じの方も、アウトソーシングの有用性をこの機会に知っていただければ幸いです。

ITアウトソーシングとは?

「アウトソーシング」とは「out:外の」と「sourcing:調達」を組み合わせた言葉で、主に事業における必要な労働力や手間を外部から調達することを指します。例えば「社内の会計に関する仕事は税理士や会計事務所へお任せしている」というケースがありますが、実はこれらもアウトソーシングの一環です。
つまり「ITアウトソーシング」とは、これまで社内でまかなっていたIT関連の仕事を外部のスペシャリストに任せることを指します。

ITアウトソーシングには、IT関連業務の一部を任せるフルアウトソーシングと、業務の一部を単体で外部委託する部分的なアウトソーシングがあります。
次の項目では、部分的なITアウトソーシングの例についてご紹介します。

部分的なITアウトソーシングの例

【ITアウトソーシングの例1】ホスティング

サーバーの運用や保守を自社で行うには、多くのコストや手間がかかります。自社サーバーを設置しようとコストを計算したところ、設置費用・維持管理費ともに高額すぎて驚いた担当者の方もいるでしょう。

そこで有用なITアウトソーシングの形態が「ホスティング」です。ホスティングとは、サーバーやストレージ(記憶媒体)の管理・運用・保守について外部へ一任することを指します。

サーバーやストレージ自体を外部から借りられるほか、人の手による維持管理も一任できます。高品質なサーバーおよびストレージの運用が、低コストで実現可能です。

【ITアウトソーシングの例2】運用アウトソーシング

2019年5月に大手ファッション通販サイトがパスワードリスト攻撃を受け、利用者の個人情報が46万件以上流出した可能性があると報道され、注目を集めました。このようなサイバー攻撃を防ぐためのセキュリティ対策は、情報システム部門にとって大きな課題となっています。

ITアウトソーシングのひとつに、ファイアウォールやWAF(Web Application Firewall)などのセキュリティ運用をアウトソーシングできる「運用アウトソーシング」があります。
製品・サービスの導入から、管理・監視、問い合わせ対応などを一続きで委託できるため、社内ネットワークの安全性を高めながら情報システム部門の負担を低減することができるでしょう。

情シス部門がアウトソーシングするメリット・デメリット

情報システム部門がIT業務を外注することには、以下のメリット・デメリットがあります。

【メリット1】社員の業務負担やコストを減らせる

障害や問い合わせなどへの対応に割いていた担当者の負担やコストを外部へ一任することで削減し、社員がコア業務に集中できる環境を整えられます。
特に、総務や人事などの他部門と情報システム部門を兼任しているいわゆる「兼任情シス」社員の場合、アウトソーシングによって本来の業務に集中できることは大きなメリットとなるでしょう。

【メリット2】技術や仕組みのアップデートに早期対応できる

新技術が次々と導入され、システムの刷新も定期的に実施されるIT業務の世界で、人材やコストを適宜割けない状況では対応の遅れが懸念されます。
一部の業務をアウトソーシングすることにより、新技術や仕組みのアップデートへのスピーディな対応を可能にできます。セキュリティの強化にもつながるでしょう。

【デメリット】ノウハウや技術リソースが社内に残らない

外部委託する業務の範囲が広い場合、自社内にIT技術に関するノウハウが残せない点はデメリットといえます。
ITアウトソーシングを検討する際はその点に留意し、委託する業務と内製にとどめる業務を吟味することが大切です。

まとめ

今回は、ITアウトソーシングの概要やそのメリット・デメリットをご紹介しました。

ITアウトソーシングをすることで自社内にノウハウが残らないというデメリットはありますが、情報システム部門の負担低減やセキュリティ強化などにつなげることができます。

情報システム部門のリソース不足やスキル不足が喫緊の課題となっているのであれば、委託する業務内容を慎重に選定の上、ITアウトソーシングの活用を検討されることをおすすめします。

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