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「ものづくり白書2018」にみる製造業が直面する課題と対応策とは?③

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第4次産業革命のなかで競争力を維持するためには、従来の成功体験にとらわれない、柔軟かつ戦略的なものづくりへの進化が求められています。その鍵を握るのが、人、企業、工場、技術などがつながり新しい付加価値を創造する「Connected Industries(コネクテッドインダストリーズ)」の実現です。

今回は、経済産業省、厚生労働省、文部科学省の3省が共同で発行している「ものづくり白書 2018年度版」をもとに、Connected Industries実現のポイントと課題についてご紹介します。

出典:「2018年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告)」(経済産業省) (https://www.meti.go.jp/report/whitepaper/mono/2018/index.html

高まるConnected Industriesの必要性

Connected Industriesとは?

AI、ロボット、ビッグデータなど近年急速に進展している第4次産業革命のイノベーションを、あらゆる産業や社会生活に取り入れることにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する「Society 5.0」を実現するために、我が国の産業が目指すべき姿(コンセプト)として、経済産業省が発表したのが「Connected Industries」です。

「モノとモノ」「人と機械」「人と技術」「企業と企業」「人と人」「生産者と消費者」など、国境や世代を超えたさまざまなつながりによって新たな付加価値を生み出していく産業社会を指しています。

Connected Industries 実現に向けた課題

①協調領域の最大化

前記事の日本の製造業が直面する4つの危機とは?にも記載したとおり、日本の製造業においては、いわゆる「自前主義」の限界が露呈しています。個々の現場の強さのみで勝負するのではなく、企業同士がお互いのリソースを活用し合い、win-winの関係となるエコシステムをいかに構築できるか、エコシステムを活用しながら自らの強みの価値をいかに最大化できるかが、Connected Industries実現の鍵を握ると言えるでしょう。

②サイバーセキュリティ対策

Connected Industriesは、"つながる"ことが核であり、つながる際の安全性確保は必要不可欠です。身近なIoT機器等を標的としたサイバー攻撃の増加も報告されており、機密情報管理等に加えてサイバーセキュリティ対策の必要性が特に高まっています。しかし経済産業省の調査によると、セキュリティ対策について、「十分な対策をとれていない」と回答した企業が全体の約7割、「そうした対策の必要性を感じない」企業が5.2%も存在し、セキュリティ対策への感度の向上及び対策の推進が急務と考えられます。 また、サイバー セキュリティ上の問題に対して「不安を感じる」と回答した企業(「非常に不安を感じる」、「不安を感じる」と回答した企業の合計)は、 全体の4分の3に及んでいます。

一方、「あまり不安を感じない」、もしくは「まっ たく不安を感じない」企業についてその理由を尋ねたところ、 中小企業は「自社はターゲットになると思えないため」と回答した企業が多く、中小企業におけるサイバーセキュリティへの危機意識が低さが明らかになりました。サイバー攻撃の脅威やそれに向けた対応策の必要性などの気付きを中小企業に与え、危機意識を喚起させることが、Connected Industries実現のためにも重要であることがわかります。

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③システム思考やビジネス設計力を有する人材育成の充実

製造業を取り巻く大きな変革期の中で、新たなビジネスモデルへの転換を含め、抜本的な変化を実現する上では、全体を俯瞰して全体最適化を図る観点も重要です。これまでも日本の課題であったシステム思考やビジネスの全体設計力の強化が果たされないと、海外の後塵を拝してしまうおそれが高く、Connected Industries実現に向けても同様の課題に直面すると考えられています。例えば、製造業におけるスマート化、デジタル化といった時に、日本の製造業企業は、"自社工場内のライン生産の最適化"など狭い最適化の話として捉えがちですが、バリューチェーン全体に及ぶ最適化をシステムとして実現する話、と捉えるべきであり、そのような取組みへと転換していく必要があるといえます。近年、産学の有志が集まって、最適な工場設計の在り方を議論する場なども増えてきており、人材育成の充実・一層の活性化が期待されます。

④Connected Industriesの地域・中小製造業への普及、担い手の専門人材不足

地域企業や中小製造業は、Connected Industries実現に向けた担い手として重要な存在です。しかし、地域企業や中小製造業のAIやIoT、ロボットなどのデジタル技術活用には、企業内で担い手となる専門人材が確保・育成ができるか、ハード・ソフトウェアへの投資が可能か、などの課題があります。

経済産業省では、専門人材を指導者として育成し、実際に中小製造業の経営課題を解決するために伴走型でコンサル支援する事業を実施していますが(スマートものづくり応援隊)、今後さらに、各民間団体や、よろず支援拠点、地方版IoT 推進ラボ、さらには金融機関などとも連携して、地域や中小製造業におけるデジタル技術活用の普及を幅広く横断的に実施していくことが求められるでしょう。

まとめ

今回は、第4次産業革命コンセプト「Connected Industries」についてまとめてみました。人、モノ、技術など、様々なつながりにより新たな付加価値が創出される産業社会を実現するために、日本の製造業はまだいくつもの壁を乗り越える必要がありますが、日本政府も経済産業省だけでなく、総務省や文部科学省など省庁の壁を越えて、「Connected Industries」の実現に向けた取り組みを強化しています。また「2018年版ものづくり白書」には、企業の具体的アクションとして参考になる先進150事例が掲載されていますので、ぜひご一読ください。

またJBサービスでは、「Connected Industries」に取組む製造業の皆さまのAI・IoT等のデジタル技術の活用のご支援や、サイバーセキュリティ対策に関する各種サービスをご提供しております。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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