フィットネスジムでのAIマシン活用のメリットは?導入時の注意点も解説
更新日 : 2025年01月14日
近年、人々の健康志向の高まりや運動に対する意識変化によって、フィットネス業界の市場規模は成長を続けています。その一方で、トレーナー不足や契約継続率の低下といった課題を抱えているジムも少なくありません。これらの課題を解消するため、多くのジムで積極的に導入が進んでいるのが、AI技術を備えた「AIフィットネスマシン」です。
今回の記事では、フィットネス業界の将来性とともに、AIマシン活用のメリットや導入する際の注意点について解説します。
AIフィットネスジム・AIパーソナルジムとは
AIフィットネスジム・AIパーソナルジムとは、AI(人工知能)を搭載したトレーニングマシンなどを設置しているフィットネス施設のことです。AI技術を活用して、顧客の身体データ(身長、体重、体脂肪率、筋肉量など)や目標に基づいたトレーニングプログラムの作成、進捗管理、データ解析などを自動化することができます。中にはパーソナルトレーナーがいるような感覚で、AIが個々のトレーニング指導を行えるマシンもあり、トレーニングフォームのチェック、負荷の調整、休憩時間の計測など、安全かつ効率的にトレーニングを進めるためのさまざまなサポートが可能です。これにより顧客満足度の向上の他、人手不足や契約継続率といった業界の課題解決へと繋がることが期待されています。 AIフィットネスジム・AIパーソナルジムは、これまでにない顧客体験を提供できる新たなフィットネスサービスの形として注目が高まっています。 |
フィットネス業界の将来性とマイクロジムの増加
近年フィットネス業界は、人々の健康に対する意識や生活習慣の変化から、大きな変動が見られています。これまでのフィットネスジムは、プールなどが併設されたいわゆる「総合型ジム」が主流でした。しかし、2020年の感染症の流行により人々の外出自粛が余儀なくされたことで、フィットネス業界を含め多くの業界の経営面に大きな影響を与えました。外出自粛期間中はもちろん、外出自粛が明けてからも以前より人々の健康意識が高まりました。
その一方で、仕事などでなかなか運動をする時間が取れないという人々も多く、「自分に合った効率の良い運動がしたい」「自分のペースで続けたい」などニーズにも変化が起こりつつあります。このような背景から、最近では総合型フィットネスジムから、パーソナライズされたサービスを受けられるマイクロジムやオンライン・AI技術を活用したサービスが注目されており、今後もさまざまな新技術を取り入れたジムが増加されることが予想されます。AIやIoT市場が急速な発展を遂げている中、これらの技術を積極的に導入しているフィットネス業界は、さらなる規模拡大を見込める業界であるといえるでしょう。
AIフィットネスマシンをジムに導入するメリット
AIマシンを導入することで、さまざまなメリットを得ることができます。ここでは、フィットネスジムにAIマシンを導入するメリットを4つご紹介します。
人手不足の解消
AIマシンを導入することで、人手不足を解消できるのがメリットの一つです。AIマシンは、顧客に合わせたプログラムが自動で設定され、顧客が一人でもトレーニングに取り組めるようになっています。トレーナーが常駐する必要がないため、人手不足の課題を解消しながら24時間営業の実現も可能となります。ただし、スタッフがいない時間帯が発生する場合は、セキュリティ対策や会員の安全性の確保のため、入退室管理システムもあわせて導入することが重要です。 |
パーソナライズされたサービス提供が可能
AIマシンの活用は、パーソナライズされたサービスが提供できるというメリットもあります。AI技術により顧客の身体データを取得・解析することで、一人ひとりに最適なトレーニングプログラムの作成や指導などを行うことが可能となります。これにより、顧客は自分に合った体験を得ることができるため、顧客満足度の向上に繋げることが期待できるでしょう。
一定のサービス品質を保てる
安定したフィットネスジムの運営には、プログラムの充実度やトレーナーの指導力といった質の高いサービスが求められます。フィットネス業界に限らず、指導者によって指導の質や教え方が異なるなど質のバラつきが起こることがあります。AIマシンを導入すると、一人ひとりの分析結果に応じて適切なプログラムの作成やトレーニング指導を行うことが可能です。そのため、トレーナーのスキルや能力に差が出ることなく、一定のサービス品質を保つことができるのはAIマシンならではのメリットといえます。
データの可視化が利用者のモチベーションに繋がる
AIマシンでは現在の身体データが可視化されるため、日々のトレーニングの成果を実感できるのも大きなメリットです。ジムを継続できない方の多くは、「トレーニングの成果が見えにくい」「モチベーションが維持できない」などの理由から途中で退会してしまうケースがほとんどです。自分では分からない小さな変化まで見えるようになるとモチベーションアップに繋がり、楽しくジムに通い続けることができます。
AIフィットネスマシンをジムに導入する際の注意点
今後、AIフィットネスマシンをジムに導入したいと検討している担当者の方もいらっしゃることでしょう。導入の際は以下の注意点を意識して、最適なAIマシンを選定することがポイントです。
導入コストがかかる
これから新たに運用を始めるにしても、既存のマシンと交換するにしても、AIマシンを導入する場合は多額の初期投資が必要です。ジムの規模やAIマシンの種類によっても異なりますが、高性能なカメラやセンサー、ソフトウェアを備えたAIマシン本体の購入費用、AIマシンを使用するための周辺機器やネット環境の整備費用などがかかります。さらに導入後も、メンテナンスやセキュリティ更新といった継続的なコストが発生します。
AIマシンを導入する際は、コスト面も踏まえて適切な台数を設置しましょう。
保守を含めた運用体制を考える必要がある
マシン本体や周辺機器は、長く使い続けていると故障したり、不具合が生じたりすることがあります。これらが正常に作動しなくなるとトレーニングに支障をきたし、事故やケガのリスクが高まってしまいます。品質の高いサービスを提供できなければ、顧客満足度の低下にも繋がりかねません。導入時は、万が一のときに備えて保守を含めた運用体制について考えておくことが大切です。
まとめ
AIマシンの導入は、フィットネス業界におけるさまざまな課題を解決するだけでなく、変化する顧客ニーズへの対応が可能です。AI技術を活用することで、個々のデータを解析して最適なトレーニングプログラムを提供することができます。ただし、AIマシンをより効率的に運用するためには、導入後の運用も見据えてしっかりと体制を整えることが重要です。
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