セキュリティゲート・フラッパーゲートとは?利用シーンや導入のメリットについて
更新日 : 2024年11月01日
多くの機密情報を取り扱っている企業にとって、部外者の不正侵入や内部不正による情報漏えい・流出を防ぐためには徹底したセキュリティ体制が欠かせません。従来は暗証番号やICカードを用いた入退室管理が一般的でしたが、最近ではより高いセキュリティ対策としてセキュリティゲート・フラッパーゲートを導入する企業が増えています。
今回は、セキュリティゲート・フラッパーゲートの導入メリットや種類、導入時の注意点についてご紹介します。
セキュリティゲート・フラッパーゲートとは
セキュリティゲート・フラッパーゲートとは、ICカード認証や生体認証によって個人を認識し、認証された人のみ通行を許可するゲートのことです。物理的構造により部外者の不正侵入を防止することが可能です。 セキュリティ強化に有用な機器として、現在企業のオフィスや駅、公共施設、アミューズメント施設などあらゆる場所での導入が広がっています。 |
セキュリティゲート・フラッパーゲートの導入メリット
セキュリティゲート・フラッパーゲートを導入することで、様々なメリットが得られます。
「共連れ」を防ぎ不正侵入防止を徹底できる
暗証番号やICカードを用いた入退室管理では、通行許可を受けていない人が通行許可を受けた人に乗じて通り抜ける「共連れ」による複数人での入室が容易にできてしまいます。これらの入退室管理システムとセキュリティゲート・フラッパーゲートを併せて導入することで、一人ひとりを確実にチェックして通行を許可・制限できます。そのため、このような「共連れ」を防ぐことができ、部外者による不正侵入防止につながります。
セキュリティゲート・フラッパーゲートを導入することで、企業のセキュリティ体制の強化に大きく役立ちます。
勤怠管理を効率化できる
働き方改革の推進により、従業員の労働時間の管理が重要視されています。セキュリティゲート・フラッパーゲートは従業員の勤怠管理に非常に有用で、入退室管理システムと連携することで、誰がいつ入退室したかを正確に記録できます。従来、紙やExcelなどで確認していた勤怠管理記録をツール上で効率よく管理できるようになり、担当者の業務負担軽減に繋がります。
人件費を削減できる
セキュリティ対策としてオフィス・施設の出入り口に警備員やスタッフを配置している場合、セキュリティゲート・フラッパーゲートを導入することで人件費の削減に繋がります。24時間体制で警備員を配置する必要がある企業では、人件費の負担が大きくなってしまうでしょう。初期費用やメンテナンス費はかかりますが、セキュリティゲート・フラッパーゲート導入後は認証システムによって通行を制御できるため、人員削減により人件費にかかるコストを抑えられます。
入退館がスムーズにできる
セキュリティゲート・フラッパーゲートは、駅や公共施設など、日常生活で目にする機会が多い場所に設置されています。認証の際もICカードやスマートフォンをかざすだけの簡単な操作であるケースが多いため、スムーズに通行できるでしょう。
セキュリティゲート・フラッパーゲートの種類
セキュリティゲート・フラッパーゲートには、「フラッパー式」と「アーム式」の2つのタイプがあります。それぞれ特徴や適した設置場所が異なるため、どのような違いがあるかを見ていきましょう。
フラッパー式
フラッパー式とは、ゲートの本体に付属している「フラップ」と呼ばれる板状の部品が、本体側の軸を中心に回転することで通行を制御するという仕組みです。身近なものでは、空港や駅に設置されている自動改札機がイメージしやすいでしょう。認証されるとフラップが自動で開き、通行したら閉じるようになっています。
フラッパー式は1分間で50人程度を認証でき、設置スペースをコンパクトに抑えられるのが特徴です。そのため、混雑緩和を目的として多くの人が利用する場所への設置に向いています。
アーム式
アーム式とは、ゲートに付属している「バー」と呼ばれる棒状の部品を、垂直にスライドさせたり回転させたりすることで通行できるという仕組みです。フラップ式と違って、認証されると一人ひとり手動でバーを動かすことで通行できます。そのため、認証スピードは1分間に30人程度と多少時間がかかりますが、こじ開けに強く、共連れを防止できるといった高いセキュリティ性を確保されるのが特徴です。アミューズメント施設や公共施設など、一人ずつ認証を行う必要がある場所に設置されています。
セキュリティゲート・フラッパーゲートの認証方法
セキュリティゲート・フラッパーゲートは、「ICカード認証」「QRコード認証」「生体認証」のいずれかと連携して利用します。それぞれどのような特徴があるかご紹介します。
ICカード認証
ICカード認証は、セキュリティゲート・フラッパーゲートのリーダーに、社員証や交通系ICカードをかざして認証する方法です。社内のパソコンやプリンターの認証デバイスとしても導入できるため、何枚もカードを配布する必要がありません。ただし、ICカードは紛失や盗難により第三者に悪用されたり、不法侵入されたりするリスクがあります。カードの管理や紛失時の対応について従業員に周知しておくことが必要です。 |
QRコード認証
QRコード認証は、一人ひとりに発行されたQRコードを認証端末にかざして認証する方法です。スマートフォンの画面からQRコードを表示できるため、比較的低コストで導入できます。
来客の際には、ICカードによる入退室の場合は、カードの貸出管理などの手間が発生しますが、QRコード認証の場合は、事前にゲスト用のQRコードを発行・メールで送信することも可能です。
ICカードのように紛失や盗難のリスクは低いですが、スマートフォンを忘れたり充電切れとなったりした場合に認証できないというデメリットもあります。
生体認証
生体認証は、人が生来持つ身体的特徴(顔や指紋など)の情報を用いて認証する方法です。生体認証には様々な種類があり、代表的なのは指紋認証・顔認証で、さらには静脈認証・声紋認証・虹彩認証などがあります。一人ひとり固有の身体的特徴を用いるため、なりすましや偽造がされにくく、セキュリティレベルが非常に高い認証方法です。一方で、生体認証を導入する場合は、個人情報の観点からプライバシー保護への配慮が必要となります。
セキュリティゲート・フラッパーゲートの導入時の注意点
セキュリティゲート・フラッパーゲートを導入する際は、以下の注意点について理解しておきましょう。
導入のためのコストがかかる
セキュリティゲート・フラッパーゲートを導入するにあたって初期費用がかかります。製品によっては1台100万円以上するものもあり、導入の際はコスト面で大きな負担となるでしょう。初期費用を抑えたい場合は月額制のプランを設けているメーカーもあるため、確認することをおすすめします。
停電時には使用できない
セキュリティゲート・フラッパーゲートは、電気を供給して作動している機器です。建物が停電して電気が利用できなくなった場合、セキュリティゲート・フラッパーゲートも作動しません。復旧までの間はセキュリティシステムが停止しているため、部外者による侵入リスクが高まるでしょう。このような緊急事態に備えて、セキュリティゲート・フラッパーゲートが使用できないときの対応について検討しておくことが大切です。
他のセキュリティ施策と併用が必要
セキュリティゲート・フラッパーゲートはセキュリティ強化に有用な機器ですが、それだけでは万全とは言えません。より強固なセキュリティ体制とするためには、ICカード認証や生体認証の入退室管理システムや防犯カメラ・監視カメラなどと併用して導入することをおすすめします。
また、セキュリティゲート・フラッパーゲート導入後は定期点検や障害発生時のサポート体制が必要となります。運用中に電源や接続に起因するトラブルが発生する可能性もあるため、導入前にコールセンター等保守体制についてしっかりと確認しておきましょう。
セキュリティ設備機器のメンテナンスをJBサービスがサポート
セキュリティゲート・フラッパーゲートの導入は、不正侵入の防止だけでなく、勤怠管理の効率化や人件費削減を図る上で有効な手段です。安全かつ効率的に進めていくためには、定期点検やトラブル発生時の体制整備についても検討しなければなりません。
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