ProJetシリーズ サービス用語解説

更新日 : 2019年09月25日

JBサービスの技術員とお客様とで修理情報を正確に共有させていただくために、ProJetシリーズのわかりにくい専門用語をカテゴリ別に写真付きでわかりやすくご紹介いたします。

主要部品

koukan.jpg

定期交換部品

test.jpg

テスト

主要部品

Build Chamber(ビルドチャンバー=造形エリアのことです)の中央に位置しています。

Printhead.png インクジェットプリンターのHEADと同じようにピエゾ素子を使用し、材料を噴射する部分です。液化されたSupport材、Part材をJetより吐出させ造形物を作成します。
プリントヘッド(ヘッドカバーを取り外したところ)

プラナライザーの後方に位置あります。

UVLamp01.png プリントヘッドにより噴射され、プラナライザーによって形状を整えた造形物に、UVを照射し、パーツ材の硬化を行います。赤い部分がUVランプです。
UVLamp02.png 造形中は強いUVを発光します。カバーを外して、直視しないようご注意ください。

プラナライザーローラーとも呼びます。英字表記はPlanarizerです。プリントヘッドとUVランプの間に位置しています。

Planarizer01.png ローラーとローラーに付着した余分なものを取り除く機構で形成されています。 プリントヘッドから吐出された材料は丸い線状(凹凸)面になっている為、次のレイヤーを形成するために、ローラーで平面を作成する役割があります。赤い部分がプラナライザーです。
Planarizer02.png 内部にこのような形状のローラーが入っています(メーカー資料より抜粋) なお、このローラーをクリーニングするワイパーは定期交換部品になっています。

Head Maintenance Station(ヘッドメンテナンスステーション)の略です。

プリントヘッドの表面をクリーニングする機構になります。
ビルドチャンバーの一番奥側にあり、造形開始時のヘッドクリーニング時に動作します。HMS(フタが閉じている状態)
HMSのフタが空いたところ。ヘッドクリーニング動作時、造形プレートと共に前後に動きます。
造形前にプリントヘッドが材料を試しに出力し、その後、プリントヘッドの噴射面を拭き取る動作を行います。

Material Delivery Module(マテリアル デリバリー モジュール) の略です。

mdm01.png 材料を入れる所を指します。 材料を加温する役割があります。
材料を加温する役割があります。セットされた固体化している材料を温め液体に戻した後、材料をプリントヘッドまで送り出します。
mdm02.png MDMの内部構造です(メーカー資料より抜粋)
オレンジ色の部分がヒーターになります。

定期交換部品

本体内部に発生する造形ゴミ・ホコリを集塵するフィルターです。

filter01.png

本体向かって右奥に配置されています。

filter02.png

このように汚れが溜まるので、金属製の網の清掃とカーボンフィルターの定期交換を行います

filter03.png

取り外しの様子

filter04.png 左:交換前
右:新品のカーボンフィルターです

UVランプユニットにクリーンな空気を送り込むためのフィルターです。

本体背面にこのように配置されています

左は新品フィルター, 右は一年経過したフィルターです。

MDM(Material Delivery Modules=材料ボトルを入れる部分)のオーリングです。

耐熱性のシリコンゴム製で、材料ボトルと本体の間で、液体化した材料の漏れがないように、パッキンのような役割をしています。
材料を入れる底の部分に装着されています

プラナライザーローラーの汚れを落とすためのブレード(ワイパー)になります。

刃物のようなブレードで回転するローラーの表面に接して、ローラーに付着した材料・汚れをクリーニングします。
②の部分がワイパーです。③はスペーサーです。
実際の部品です。

テスト

キャリッジのX方向の動き(造形中に前後に動いているところです)に問題がないか、確認するためのテストです。

サービス用メニューより実行します。造形プレートが乗った状態でキャリアをX方向に動作させ、その動きをプリンタ本体が測定して、測定値が基準内にあるか確認します。
オイル切れや障害物等で動作に問題があると、規定値から外れてしまいます。1回当たり数十秒のテストを3回行います。問題がなければ5分ぐらいの確認作業です。

プリントヘッドの出力量を技術員が調整することです。

写真のようなテストパターンを出力し、各ブロックの重量の計測を行います。その重量に応じて、本体内の出力設定値を入力し、適切な分量がプリントヘッドから出力されるように調整をする作業です。
所要時間は出力のみで、40~50分です。

造形時の一連の動作を行い、造形動作全体に問題が無いかどうか、確認するための作業です。

写真のような帯状のパターンが出力されます。
テストの所要時間はプリンタ本体と材料が十分に温まった状態で、20分前後です。

プラナライザーローラーのクリーニング動作に問題がないか、確認するためのテストです。

ローラーワイパーの交換等、主にプラナライザーローラー周辺の修理実施時に確認のため実施しています。

写真のようなパターンを出力し、パターンに乱れが無いか確認します。ローラーのクリーニングが正常に行われないと、表面に材料が流れたような跡が発生します。所要時間は出力のみで30~40分です。


拡大するとこのようなパターンの出力になっています

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