3Dプリンターの造形方式の基礎知識

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3Dプリンターの導入を検討している企業担当者の方なら、その選び方についてさまざまな情報を集めているところかもしれません。そこで、「たくさんの方式があるけれど、どれを選ぶべきなのだろう?」「わが社の用途や目的にはどの方式が合っているのだろう」などの疑問を感じている方も多いはずです。

そこで今回は、3Dプリンターの主な造形方式の種類や、各方式の特徴についてご紹介します。

同じ3Dプリンターでも、原料やプリント方法の違いによって合う用途や目的も異なってきます。方式によって価格や維持管理の手間などにも違いが生まれるため、3Dプリンターをビジネスへ最大活用したいと考えている方はぜひご参照ください。

3Dプリンターの造形方式の種類

9262-00023-2.jpg3Dプリンターの造形方式には、非常に多くの種類があります。代表的なものだけでも「インクジェット式」「熱溶解積層」「粉末焼結」「光造形」などさまざまです。

どの方式においても、基本的な造形自体は「積層造形」という手順で行っています。積層造形とは、3Dデータに則りその断面から原料を少しずつ積み重ねていくことで立体を形作っていく造形手順です。いずれの3Dプリンターも積層造形を用いて立体を出力しますが、その原料や積層の手法の違いから、さまざまな方式が生まれています。

次の項目からは、各種ある3Dプリンターの造形方式それぞれについてご紹介します。

材料押出(熱溶解積層、FDM)

原料である樹脂を熱で溶かし、少しずつノズルから押し出させながら積層造形によって立体を形作っていく方式です。

原料の性質上安全性が高い点や、機器自体のコストを低く抑えられるメリットがあります。ただし、完成した立体造形の表面などの造りは粗めになる傾向があります。

材料噴射(インクジェット式マテリアルジェッティング)

2Dのインクジェットプリンターの方式と同様、プリントヘッドから立体の材料を噴射して紫外線で硬化させることで立体を形作る方式です。

精度の高い立体造形が可能となるほか、色彩豊かな造形ができるメリットがあります。ただし原料である光硬化樹脂は高価になりやすく、維持コストが高めになる点には注意が必要です。

液槽光重合(光造形)

液状になった原料の光硬化樹脂をレーザーによって硬化させながら、積層造形を行う方式です。

表面がなめらかで、とても精度の高い造形ができる点が大きなメリットです。ただし、液体原料を取り扱うため使用の都度メンテナンスに労力を要することや、光硬化樹脂の性質上完成した造形が太陽光で劣化しやすいなどのデメリットもあります。

粉末床溶融結合(粉末焼結)

粉末状の原料に電子ビームを当て、焼結させて立体を造形していく方法です。

金属素材を使用できるなど耐久性が高く、仕上がりの精度も高い造形が可能です。ただし、造形の表面のなめらかさは光造形などの方式に一歩譲ります。また、機器そのものの購入および維持管理にかかるコストは比較的高めとなります。

粉末床溶融結合方式の一種であるSLSなどの焼結にレーザーを使用する方法は、金属素材で造形を行える3Dプリンターの中では、もっとも普及度の高い方式といわれています。

粉末焼結法では真空中で焼結を行う必要がありますが、SLSの場合は不活性ガス中で焼結するという違いもあります。

結合剤噴射(インクジェット式バインダージェッティング)

粉末の原料にバインダーと呼ばれる液体結合剤を塗布することで、積層造形を行う方式です。

インダーには主に光硬化樹脂を用い、粉末原料は石膏パウダーまたは樹脂を用いる場合が主体です。

色彩豊かな造形が可能なため、フィギュアや建築物の3Dモデルなどの造形によく用いられます。ただし原料の特性上、耐久性が求められる造形の作成には不向きです。

指向性エネルギー堆積(レーザーデポジション)

9262-00023-3.jpg金属原料をレーザーやプラズマなどの指向エネルギービームで焼結させる方法です。

シート積層

金属や紙などの素材を断面データに則ってシート状に切り抜き、積み重ねて接着や溶接をすることにより立体造形を行う方法です。

まとめ

今回は、さまざまな手法のある3Dプリンターの造形方法についてご紹介しました。

用いる素材や積層造形の手段が異なれば、出来上がった造形の用途や目的も異なってきます。造形において最優先したい特性、例えば「耐久性」を優先するのか「高精細」を優先するのかなどを踏まえ、さまざまな造形手法の中から求める用途や目的に適したタイプを選ぶと良いでしょう。

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