Microsoft Vivaとは?従業員体験向上を実現する機能をご紹介
更新日 : 2024年05月14日
2021年2月5日にマイクロソフト社は、従業員体験プラットフォーム「Microsoft Viva」を発表しました。 Microsoft Vivaとは、コミュニケーション、知識、学習、リソース、洞察を統合された体験として組み合わせ、人々やチームがどこにいても最善の結果を出せるよう支援する新たなソリューションです。 この記事では、従業員体験(Employee Experience、EX)が必要とされる背景やMicrosoft Vivaについてご紹介します。 |
目次 |
従業員体験が重要視される背景
従業員体験(Employee Experience、EX)とは、「従業員がその組織に所属することで得られる体験」を指します。具体的には、スキルアップや健康状態・満足度など、従業員が仕事や職場で経験できる全ての要素のことです。
なぜ従業員体験の向上が重要視されているのでしょうか。その背景として、下記の3つの要因が考えられます。
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転職の一般化
「転職は前向きな行動である」に肯定的な意見が7割弱。※1 -
労働力の減少
少子高齢化により働き手が減少しており、2030年には644万人の労働力が不足すると予想。※2 -
情報の見える化
インターネットの普及により、その企業で働いていた人の声を簡単に知れるようになった。
このような要因から、企業は優秀な人材の獲得や離職の抑制などを実現するためにも、従業員のニーズにアンテナを張る必要が出てきたのです。
とはいえ、従業員一人ひとりの思考性や特性にあった体験を提供し、従業員一人ひとりのモチベーションを上げその成長を支援することは、非常に手間のかかることです。こうした課題に対するソリューションの一つとして、今回はMicrosoft Vivaについてご紹介します。既にMicrosoft 365を導入済みの企業やこれから導入予定の企業は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
※1:株式会社マイナビ「転職動向調査2022年版(2022年1月調査)」から引用
※2:パーソル総合研究所「労働市場の未来推計 2030」を参考
Microsoft Vivaとは
Microsoft Vivaとはマイクロソフト社が提供する従業員体験プラットフォームで、具体的には下記8つの機能を提供します。
- Viva Insights:生産性とウェルビーイング(幸福)
- Viva Learning:スキルアップと成長
- Viva Connections:企業文化とコミュニケーション
- Viva Goals:目標と主要な結果(OKR)
- Viva Engage:つながり・コミュニティ
- Viva Glint:従業員の声・エンゲージメント
- Viva Pulse:フィードバック
- Viva Amplify:効率的なコミュニケーションを支援
これらの機能がMicrosoft Teamsのアプリケーションとして利用でき、Microsoft 365のアプリケーションとの連携もあるため、従業員は普段どおり業務を行う中でさまざまな価値を得られます。次の章では、各機能についてご紹介します。
Microsoft Vivaの各機能
1.Viva Insights(旧Workplace Analytics)
Viva Insightsは、テレワークで希薄になりやすい同僚とのつながりを強化したり、定期的な休憩を取りやすくなったり、仕事へ集中できる時間を確保できるになったりなど、生産性とウェルビーイングの向上を支援します。
基本機能としてはパーソナルインサイト(個人用)とはなりますが、追加でアドオンライセンスを購入することで、管理職向け・経営層向けの機能も提供されます。
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Viva InsightsはMicrosoft Teamsのアプリケーションとして追加でき、このような画面が表示されます。 Viva Insightsでは、主に下記の機能が提供されています。
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今の心身状況に近い顔文字をクリックするだけ、自分自身の感情を簡単に記録できます。これを継続することで、見逃しがちな自分の不調に気付くなど心身の健康管理にも役立てられます。 入力した個人的な情報は上司や同僚に公開されません。後述のマネージャーインサイトやリーダーインサイトでの表示結果は、集約化・匿名化されたデータから生成されます。 |
アドオンライセンスで利用できる機能
マネージャーインサイト(管理職向け)
- チーム全体の働き方を可視化し、従業員一人ひとりが健康でチームとしてさらにパフォーマンスを発揮できるような改善に役立てられます。
- 具体的には、会議に多くの時間を割かれているチームメンバーの割合や、メール対応に多くの時間を割いている人の割合、定時を過ぎた業務を行っている割合などの情報が得られます。
リーダーインサイト(経営層向け)
- 経営層向けに組織全体の情報を収集・分析できます。
- 具体的には、組織全体のワークライフバランスや、効果的に時間を使えているかどうか、会議の割合などが表示できます。
2.Viva Leaning
Viva Leaningは、研修で利用する社内外の学習コンテンツを一元的に集約し、学習の組織文化を醸成できます。Microsoft TeamsのアプリケーションとしてViva Leaningは登録でき、従業員はスムーズに各学習コンテンツへアクセスできるようになります。
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これは、Microsoft TeamsからViva Leaningへアクセスした際の画面です。この画面では、標準で利用できるコンテンツだけが表示されていますが、Viva Leaningは学習管理システム(LMS)とも連携できます。 すでに利用している学習管理システムと連携することで、従業員が学習しやすくなります。(連携可能な製品はマイクロソフト社Webサイトでご確認ください。) |
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Viva Leaningのメリットとしては主に4つ挙げられます。
学習のための時間を確保、トピックに関連する学習、Viva Connectionsに学習コンテンツを表示するためにはアドオンライセンス(Microsoft Viva Promo)が必要です。 |
3.Viva Connections
Viva Connectionsは、企業のSharePointサイトをMicrosoft Teamsからアクセスできるようにし、従業員一人ひとりが企業の情報を確認しやすくします。
具体的には、社内のニュースやルール変更に関するお知らせ、福利厚生など必要な情報にアクセスしたり、Yammerとの統合によって社内コミュニティに参加したりできます。
4.Viva Goals
Viva Goalsは、組織の戦略的優先事項にチームの方向性を結び付け従業員と目的をつなぎ、全員が最重要ゴールに専心できるようにする目標調整ソリューションです。
OKR(Objectives and Key Results(目標と主な成果))を新規作成するかテンプレートを利用して成功を定義でき、プロジェクトやタスクをOKRに関連付け進捗を共有できます。
またMicrosoft Teamsとも連携できるので、ゴールに関するコミュニケーションやメッセージ機能がチャットで利用できます。
5.Viva Engage
Viva Engageはマイクロソフト社が提供するSNSであるYammerを基盤として開発された社内コミュニティツールで、組織全体のエンゲージを強化します。
6.Viva Glint
Viva Glintは従業員向けのアンケート機能で、アンケートの種類としては組織調査や事業単位調査が用意されています。
7.Viva Pulse
Viva Pulseでは、チームのリーダーやマネージャーが簡単なアンケートを作成できる機能が提供されます。
Microsoft Vivaを利用するには
Microsoft Vivaを利用するためには、前提条件としてMicrosoft 365プランの契約が必要です。
Microsoft 365の各プランについては「Microsoft 365とは?メリットとプラン」で解説しています。
- Microsoft 365 F1、F3、E3、A3、E5、A5
- Office 365 F3、E1、A1、E3、A3、E5、A5
- Microsoft 365 Business Basic、Business Standard、Business Premium
- SharePoint K、Plan 1、Plan 2
機能ごとのライセンス条件は下記の通りです。詳しくはMicrosoft公式ウェブサイト「Microsoft Vivaのプランと価格」をご覧ください。
まとめ
本コラムでは、Microsoft Vivaについてご紹介しました。優秀な人材の確保や離職防止や従業員一人ひとりの生産性向上を実現するには、従業員体験の向上が必要不可欠です。
Microsoft 365を利用している組織は利用を検討してみてはいかがでしょうか。
Microsoft TeamsやSharePointとの連携など導入・設定に関して構築会社をお探しであれば、JBサービス株式会社までお気軽にご相談ください。
- Microsoft Vivaとは?
マイクロソフト社が提供する従業員体験プラットフォームで、生産性・ウェルビーイングの向上やスキルアップやコミュニケーションなどの機能を提供します。詳しくはこちらをご覧ください。
- Microsoft Vivaを利用するには?
Microsoft Vivaを利用するためには、指定のMicrosoft 365プランの契約が前提条件です。詳しくはこちらをご覧ください。