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第2回 ITIL®4の概要

最後の書籍Digital& IT Strategyの英語版が発行され、ようやくITIL®4の全容が公開されました。まずは概要のお話しです。

アプローチの変更

ITIL®V3は「サービスライフサイクル」アプローチです。

サービスストラテジ(戦略)→サービスデザイン(設計)→サービストランジション(移行)→サービスオペレーション(運用)→継続的サービス改善(改善)

この「サービスライフサイクル」アプローチは安心・安全・安定のIT運用を実施し、ITサービスマネジメントの品質をあげるための考え方です。
ただ、DX(Digital Transformation)やDevOps、アジャイルなどITを取り巻く急な進歩に「ウォーターフォール」型にも見えるアプローチでは時代に合わなくなってきました。
ITIL®4では組織がよりスピーディに価値を提供するために、「サービスバリュー・システム(SVS)」アプローチを採用しました。

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ITIL® V3 サービスライフサイクル

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ITIL® 4 サービスバリュー・システム



サービスバリュー・システム

ITIL®4での基本になる「サービスバリュー・システム(SVS)」を見ていきましょう。


サービスバリュー・システムは「機会/需要」から「価値」に流れる「バリュー・ストリーム」と「従うべき原則」「ガバナンス」「サービスバリュー・チェーン」「プラクティス」「継続的改善」の「5つのコンポーネント」で構成されています。


ITIL®4 サービスバリュー・システム

それぞれの定義は次の通りです。

バリュー・ストリーム
バリュー・ストリーム 組織が製品およびサービスを創出し、(サービス)消費者に提供する為に組織が取り組む一連のステップ
機会 利害関係者の価値を高めたり、組織を改善するための選択肢や可能性
需要 内部および外部の利害関係者からの機会やニーズに基づく、サービスバリュー・システムへのインプット
価値 認識されている便益、便利さおよび何らかの重要性
5つのコンポーネント
従うべき原則 組織の目標、戦略、業務の種類、管理構造が変化したとしても、あらゆる状況で組織を導くことができる推奨事項
ガバナンス 組織を指揮またはコントロールするための手段
サービスバリュー・チェーン 製品およびサービスを効果的に管理するために必要となる主要な活動をすべて網羅する、サービスプロバイダの運用モデル
プラクティス 作業を実行するため、または達成目標を実現するための一連の組織的リソース
継続的改善 戦略から運用にいたるまで、組織のあらゆる領域とレベルで実行される

バリュー・ストリーム

「機会/需要」をインプットとし、「価値」をアウトプットとする一連の流れのことです。わかりやすく言うと、「業務フロー」のことですね。この「バリュー・ストリーム」の中に、様々な活動やプラクティス(ITIL® V3ではプロセス)が組み合わさっていると考えると理解しやすいと思います。ITIL®4ではシナリオ(業務)ごとにバリュー・ストリームを設計します。
バリュー・ストリーム内の様々な活動やプラクティスを運用モデルにしたものが「サービスバリュー・チェーン」です。

「サービスバリュー・システム(SVS)」の「5つのコンポーネント」については、別の機会に詳しくお伝えします。

4つの側面

ITIL® V3 サービスデザインの「4つのP」がITIL®4では「サービスバリュー・システム(SVS)」の土台・4つの柱として「4つの側面」になりました。
サービスバリュー・システム(SVS)全体を効率的機能させるために、4つすべての側面を考慮します。

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ITIL® V3 サービスデザイン 4つのP

ITIL4-2-05.jpgITIL® 4 4つの側面
※この図には番号が記載されていますが、便宜上のもので、特に意味はありません。
4つの側面
組織と人材 役割と責任、組織の構造と文化、必要な人材と能力
情報と技術 情報とナレッジ、必要とされる技術、SVSコンポーネント間の関係性
パートナーとサプライヤ 他の組織との関係、契約、サービス統合とマネジメント
バリューストリームとプロセス 活動、価値創出の実現

運用中に発生した事象やトラブル(例えばセキュリティインシデントなど)を分析すると、この4つのどこかに根本原因が見つけられると思います。

この4つの側面はバランスが非常に大事で、「組織と人材」に偏ったり、「バリュー・ストリームとプロセス」だけ改善しても効果はあがりません。

例えば、メール誤送信の場合、「起こした人」だけにフォーカスをあてたり(組織と人材)、「複数人で送信前にダブルチェックしよう」(バリュー・ストリームとプロセス)と手順を変えても、他の人も同じことをするかもしれないし、リモートワークでダブルチェックできる他の人が近くにいないかもしれない。メール誤送信の発生を効果的に削減するためには、メールツールの見直し(情報と技術)も考慮する必要が出てくるのです。

ITIL®V3 提供終了時期についてのお知らせ

AXELOSより英語版の公式情報が出ましたので、お知らせします。

  • ITIL® V3 Foundation (英語版) 2021年6月末まで
  • ITIL® V3 Intermediates (英語版) 2021年12月末まで
  • ITIL® 4 Managing Professional 移行試験 (英語版) 2021年12月末まで

日本語版に関しての正確な情報は出ていませんが、2021年度中(2022年3月末まで)は受験できると思われます。

次回はITIL®4の主要なコンセプトについてお伝えします。

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